退職時に「同業他社へ転職しない」と誓約書を求められたら?
退職を申し出たところ、会社から突然、誓約書を渡された。
そこには、
「退職後3年間は同業他社に就職しないこと」
「会社の近隣地域で同じ仕事をしないこと」
などと書かれていた。
これから転職しようとしている人にとって、このような誓約書は大きな不安につながります。
署名しなければ退職できないのでしょうか。
今回は、退職時の競業避止義務と誓約書について、確認すべきポイントを解説します。
退職後の転職を制限する誓約書とは?
競業避止義務とは、会社と競合する事業に関わることを制限する義務を指します。
退職時に、同業他社への転職や独立開業を一定期間制限する誓約書を求められることがあります。
ただし、会社が誓約書を用意したからといって、記載された制限がすべて当然に有効になるわけではありません。
一方、退職後の競業制限が一切認められないというわけでもありません。
実際の判断では、制限の必要性や内容など、個別の事情が問題になります。
宮城県の労働相談Q&Aでも、退職後は職業選択の自由が保障される一方、誓約書などによって制約される場合があるため、納得できない場合は署名前に確認するよう案内されています。
参考:宮城県「同業他社への就業・転職制限について」
署名前に確認したい4つのポイント
① 転職を禁止する期間
「退職後1年間」「退職後3年間」など、どの程度の期間が指定されているでしょうか。
期間が長いほど、今後の職業選択に影響する可能性があります。
② 禁止される地域
全国で同業他社への転職を禁止するのか、特定の地域に限定されているのかを確認しましょう。
③ 禁止される仕事内容
同じ業界への転職をすべて禁止するのか、特定の業務だけを制限するのかによっても影響が異なります。
④ 違反した場合の条項
「違反した場合は○○万円を支払う」などの記載がある場合は、特に慎重な確認が必要です。
労働基準法第16条では、労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額をあらかじめ予定したりすることを禁止しています。
ただし、現実に発生した損害についての請求まで一律に禁止する規定ではありません。
参考:厚生労働省・和歌山労働局「賠償予定の禁止」
誓約書に納得できない場合は?
内容を理解できないまま署名することは避けたいところです。
まずは誓約書のコピーや写真を保管し、どの条項が問題なのかを整理しましょう。
会社との話し合いが難しい場合には、総合労働相談コーナーや弁護士などの専門家に相談する方法があります。
また、誓約書への署名と退職手続きの問題は、区別して考える必要があります。
退職の意思を伝えること自体が難しい場合
「誓約書を渡されてから会社と話すのが怖くなった」
「退職を申し出ると、また別の条件を出されそう」
そんな不安がある方もいると思います。
退職サポートDREAMでは、退職の意思を会社へ伝えるサポートを行っています。
会社との交渉や法的判断が必要な場合には、内容に応じて専門家への相談が必要になることがあります。
DREAMでは、必要に応じて提携労働組合へおつなぎすることも可能です。
退職について一人で抱え込まず、まずは現在の状況をご相談ください。
※本記事は2026年10月24日時点で確認できる公的情報に基づく一般的な解説です。個別の誓約書の有効性を判断するものではありません。
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